燃え尽きという課題への対処法

どんな仕事でもそうですが、強い緊張感が続くことでメンタルに支障をきたし、燃え尽き状態を生み出しやすくなります。
こうした課題は、介護職においても例外ではなく、特に介護現場では、利用者の持病の悪化や認知症がある人の突然の不穏状況などを常に想定し業務にあたらなければなりません。
夜勤などを通じ、少人数で長時間という状況下で、そうした緊張を強いられれば、ダメージは刻々と蓄積するのは当たり前です。
問題は、ダメージの蓄積が自分でも認識をできないまま危険水域を越えてしまうことです。

ダメージを与えやすい緊張状態を緩和するには、適度に休みを取りながら、業務にメリハリをつけることも必要になります。
しかし、回復力は人によって差があるため、これだけでは介護職の燃え尽きを防ぐことは難しいものです。
重要なのは、なぜ、介護現場で緊張状態が生まれるのかという根本的な問題に目をむけることです。

現場では、どんなリスクがあり、その先でどんな状況が生じようとしているのかをあらかじめ把握するというノウハウを職場全体で蓄積していくことも大事になります。
特に重い療養が必要な人や著しく身体機能が低下した人など、現場で重症者が増える中、その先にあるリスクを想定し対応できるかどうかは重要です。
一方で、一見平穏そうにみえる場面でも大きなリスクが隠れていることもあります。
どのような課題が生じようとしているのか、あらゆる可能性を想定して、敏感に察知する能力も介護職には欠かせない能力です。
このように、心の準備をしておくことが大事になります。